短い文を書くコツ

 文が長くなってしまう原因の1つに,中止法の多用がある.中止法とは,読点で一時文を止めることにより,さらに文をつづけていく方法をいう.

  文字を入力し,つぎに,リターンキーを押して,メモリに記憶させる.

 これは,以下のようにする.

  文字を入力する.つぎに,リターンキーを押して,メモリに記憶させる.

 かんたんな例を紹介したが,中止法を使って,文を長くしてはいないか,もう一度,文を呼んでいただきたい.

 短くまとめる手法の1つとして,箇条書きをあげることができる.マニュアルの手順,仕様書などの表記には,箇条書きが最適である.箇条書きにすると,情報を段階的に階層構造で提示することができる.読むのも楽である.箇条書きには,いくつかのルールがある.

 ・本文が「ですます体」の文章でも,箇条書きの部分は「である体」の表記にする
 ・情報の提示順序に気をつける      `
 ・文末に句点(.)をつけない
 ・必要におうじて, No.を入れる(①②など)
 ・センテンスごとに改行する

 そして,手順をしめすばあいの箇条書きでは,つぎの各項目に気を配って執筆する必要がある.

 ・読みながら,操作できる記述にする
 ・操作の順序を正確に記述する
 ・手順が2つ以上あるばあいは,最適な方法をしめす
 ・制限事項や注意事項を,必要なタイミングで書く
 ・誤動作が,どんな結果を招くかについて書く
 ・やってはいけないことが,目に入るように書く
 ・1つの操作を一文で書く
 ・読み手に,操作結果を確認させるように書く