バイアグラを個人輸入

 

 セックス関係の文章を書くことを生業としている関係上、バイアグラに関しても少なからず興味はあった。僕は31歳。まだバイアグラのお世話になるような年齢ではないけれど、そこでも昨年あたりから確実に勃起力が低くなってきているような気がしていた。挿入してから萎える、いわゆる中折れの状態になってしまうことが多々あるのだ。

 バイアグラが話題になりはじめた頃、知りあいの官能作家のTさんがいち早く入手していたのを分けてもらって試したことがあったが、その時は「う1ん、これ効いているのかな?」といった感じだった。もともとが勃たないわけではない。バイアグラを飲まなくてもいちおう勃つのだ。だからバイアグラのせいで勃っだのがどうかがイマイチ実感できなかった。要するに興味はあるけれど、それほど必要でもないといった感じだ。

 今回、「バイアグラ系のインポ治療薬の体験記を書いて欲しい」といわれたのだが、インポではない僕が、本当のところの効き目を判断できるかどうかはちょっとわからない。とりあえず、僕が試したところの正直な感想を綴ってみよう。


 バイアグラが日本でも認可されたとはいえ、正式に入手するには専門医での面倒な検査や調査が必要らしい。そのため今でも入手方法の主流は専門の業者に頼んでの個人輸入だ。

 インターネットで調べてみると、その手のホームページがあるわあるわ。何十もの業者サイトが見つかった。これらの情報を集約し評価した「バイアグラサイト勝手にランキング」なんてページまである。それぞれの業者の取り扱い価格まで比較できるので、とても便利だ。僕はこのページを参考に業者を選び注文してみることにした。

 バイアグラの相場は50mg30錠が3万2000円~4万円と結構幅があるようだ(ちなみに国内での正式価格は3万9000円)。しかし30錠もいらないので、前述のTさんに再び譲ってもらうことにした。

 インターネットでは、ヴィガレックス、デプレニル、バーバルvといったバイアグラ以外の同種のクスリも色々販売されている。今回はその中から、バソマックス(↓P211)とミューズ(↓P212)の2種を選んだ。バソマックスはメティスネットで40mg10諚を1万7600円。ミューズはアレックスコーポレーションで250mg(6本)を2万8800円だった。どちらもホームページ上の注文フォームに記入して送信、その後に指定の口座に料金を振り込むというシステムだ。ちょっとした金額なので、もし料金を振り込ませておいて知らんぷりされたらどうしようと、少しだけ不安になった。「通常10日程度でお届けが可能ですが、在庫状況や時期によっては2週間程度かかることもありますので、あらかじめご了承ください」なんて注意書きが、さらに不安をかき立てる。「バイアグラサイト勝手にランキング」に選ばれているのは優良業者ばかりだという話を聞いてはいるのだが。しかし「日本政府による差しおさえ、没収以外の理由で万一商品が届かない場合については当社の負担で再送もしくは全額返金致します」つてのも、要は没収されたら(イそれまでよってコトだしなあ……。

 なお、こうしたホームページでは、クスリの名前が一部伏せ字になっていたり、効用や使用法が書かれていなかったりするが、これは薬事法の関係らしい。

薬ミシュラン』より